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生成AIセミナー「ITの伝道師が教える!生成AI ×Microsoft」

イベント研修会・セミナー経営改善・経営革新

ChatGPT今すぐ使うべき

 日本マイクロソフト(株)の業務執行役員でエバンジェリストの西脇資哲氏を講師に、生成AIとの関わり方や活用方法を学ぶセミナーが12月11日に開かれた。西脇氏は、「目的を知っている人、全員の生産性を上げられる。インターネットやスマートフォンと同様に、不可逆であり、今からすぐに使ってください」と利活用を促した。マイクロソフトのエバンジェリストは、同社が提供する製品やサービス、技術を分かりやすく紹介する職種で、西脇氏は「IT伝道師」としても広く知られている。

AIによる生産革命

 西脇氏は、人間の問いかけに対して、AI(人工知能)が答えを返すチャットボット「ChatGPT」によって、AIが一気に大衆化したこと、国内では政府が産業や教育への活用に前向きであることから、孫正義氏の言葉を取り上げて「『まだChatGPTを使っていない人は人生を悔い改めたほうがよい』というが、その通りであり、使っている人と使っていない人の差は開くばかりだ。危機感を持ってもらいたい」と述べた。AIによってインターネットミーティング参加者の感情の揺らぎを読み取り、「誰が否定的な発言、肯定的な発言をしたか、一目で知ることができる」、ChatGPTでは、「正確なプロンプト(指示・質問)」を投げかけることができれば「誰もが、正確な文章を作ることができる」、「世界の新聞記事を翻訳し、要約することも可能」などと、その活用方法の一端を例示。「今まではコンピュータの使い方を知っていて、それを駆使できる人の生産性が高かったが、これからはAIに指示する能力が高い人ほど、生産性が高いということになる」とし、「AIによる生産革命」が起こりつつあると見通した。ChatGPTは経営学修士課程(MBA)の最終試験、米国医師免許試験で合格点を獲得できるまでになっていることから、「ChatGPTを使えば、優秀な人間の頭脳を使って作業ができる」と西脇氏。今後は、生成AIにプロンプトを投げかけ、適切な結果を導き出せるよう生成AIを駆使できる能力が重要になるという。

人は指示し、判断する能力を

 生産革命を起こすとされるChatGPTも万能ではない。西脇氏は「AIは正解を答えるのではなく、私たちにとってしっくりくる文章を考えている。そのためAIは平気で嘘をつく。これを『ハルシネーション』と言う。文章が正確か判断すること、示された材料を脚色、加工することは人間が行う」と述べた。しかしながら、言語の翻訳、要約、簡単なプログラミング、画像生成など、「私たちが持っていない知識や経験をAIによって借りることができる」といい、適切な指示、AIが出した答えの判断によって大幅な生産性向上に期待できそうだ。

Microsoftが11月から実装した「CoPilot(コパイロット)」は、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどの入力を補助するAIで、文書やプレゼンテーション資料などをほぼ自動で製作することができる。自社の情報を集約化することが可能だが、自社専用AIとして活用できるメリットがあるという。

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